2015年10月1日

『天皇のスパイ』

今、読んでいるのはこの本「天皇のスパイ」です。

スパイには2重スパイと3重のスパイがあるそうです。
普通のスパイは、敵国の軍事情報を集めて本国に伝えます。
しかし、2重スパイとは敵対する双方の情報を双方の支配者や君主・天皇に伝えるのです。
たとえばアメリカの軍事情報を日本に伝えて、日本の機密情報をアメリカに伝えるパイプ役です。
だれが雇い主かと言うと、双方の支配層のトップです。


このあたり最初はピントこないかもしれません。
つまり双方の支配者は敵対国の代表で互いに敵視しているのではなく、むしろ互いに手を結ぶ支配者同士の”だちっこ”関係にあるのです。
支配構造を維持し、自分たち階級層が生き残るために大衆に仮想敵国を作り上げヤラセの作戦で戦争を開始していきます。
この支配構造を支えるのは裾野の広い産業でこの作戦で特需景気がおこり、戦争となることで大衆の力を削ぐことができ、彼ら支配構造をさらに強化するのが戦争の目的です。

しかし、先の大戦はこのパターンではありませんでした。
双方の国が加盟するグループを2手に分けて互いに競わせる第三の利益を得る表向き戦争には参加しない組織的存在がおこなったものです。
それぞれの国はゲームの駒で支配者と取り巻きはそれを演じていきます。今回はシナリオどおり負けることをゲームの始まる前から知らされていたのが日本の天皇でした。指示通り動くことと引き換えにスイスやバチカンに預けた金塊や戦後は保障されました。
ナチスも同様で、ヒトラーの役割は次の戦争を行うための役者だったそうです。Uボートでアルゼンチンへ移動後は悠々自適の生活を保障されていました。

だからドイツ・アメリカ・日本の間は相互につなぐパイプ役となるスパイを通して情報が行きかい、原爆は実質的に共同で開発させられていました。
互いに競い合い、ドイツで最初にできたのでアメリカに運ばせ広島に落とさせたそうです。
その司令塔はアメリカにはなくどうやらこのゲームを画策した本部から発せられたものです。

三重スパイとは、この大戦を本部が描くシナリオどおり進めるため、必要な情報をそれぞれの国を回りながら本部にも伝えるのが役目でした。
この本『天皇のスパイ』の中に出てくるスパイはこの三重のスパイでヒロヒトとは”だちっこ”でした。

著者の高橋五郎はこのスパイと長年親交があり聞き出した内容を公開し、多くの日本人に戦争の正体を知って欲しいと言っています。

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